ノンメタル治療
(身体に安全なつめ物・
かぶせ物)

「ガルバニック電流症候群」をご存知ですか?
過去の治療で詰めたり被せたお口の中の金属。
身体の痛み、疲れ、不眠、イライラといった
症状を引き起こす可能性があります。

日本人の九割が口の中に異物を入れている

東洋医学にも精通し、FAVという診断装置を開発したドイツの医師・フォル先生によると、病気の九割は多かれ少なかれ、歯の影響を受けているとのことです。 これは歯の治療経験のある人の九割が病気になるという意味ではなく、病気になった人の九割が歯の影響を受けているという意味です。

なぜ、こんなに高い確率で歯が病気と関係しているのでしょうか。
それは歯は治療しても二度と元に戻ることはないため、人工物で補うしかないからです。歯髄をとってしまった歯はいくらきちんと治療を受けようとも、歯髄がある正常な歯とは比べようがないほど、感染の危険が高まるからです。
また、虫歯の治療に使われる材質には、プラスチック、セラミック、金属類などが入っていますが、これらは人体にまったく害がないとは言えないのです。

人の身体は巧妙にできていて、さまざまな機能をこなし、さまざまな条件を満たしています。身体の中でもっとも硬い歯は、上下のかみ合わせにより、重い頭を支え、ひいては身体全体の重心とバランスを取り、いろんな硬い食べ物を砕き、さまざまな温度や酸性の食物にも対応しています。

歯を治療するとき、そういう多くの機能を阻害しないよう、今ある自分の歯と調和する材質のもので補う必要があります。強度があるけれど、他の歯にダメージを与えない程度の強度を持ち、ある程度の硬さはあるけれど弾性もあり、なるべく自分の歯と同じような色で長年変形・変色せず、しかし、自分の歯の長期的変化には対応し、さらに身体に安全なものが求められるわけです。

皆さんの口の中に入る人工物は、次々と新製品も開発されており、「治療回数が少なくてすむ」「強度がある」「その後に虫歯になりにくい」などのニーズに応えるものは出てきていますが、「身体に害がなく安全」かどうかは二の次です。残念ながら発がん性物質なども、ごくふつうに使用されているのが現状です。

口の中を流れるガルバニック電流

歯にはたくさんの金属を詰めたり、被せたりしてあります。その結果、口の中で唾液を介してそれらの金属から電流が発生しています。その口の中の電流を「ガルバニック電流」といいます。銀紙や金属製のスプーンを噛むとピリッとすることがありますが、これが自覚されるガルバニック電流です。

身体に電流が流れているなんて、と驚く人もいるかもしれませんが、心電図や脳波の測定からもわかるように、身体は微弱な電流によってコントロールされています。だから身体の中の電流すべてが問題なわけではありません。
問題であるのは、口の中で発生するガルバニック電流は、心臓や脳の働きによって発生する微弱な電流と違って百倍以上もの大きい値を示すこともあるほど、大きいことです。

このガルバニック電流が身体に影響を及ぼすのです!

脳の働きは微弱な電流でコントロールされていますが、脳に近い口の中で大きな値の電流が発生すれば、脳の働きを邪魔する可能性があります。精密機械が妨害電波で誤作動することがよくありますが、口の中のガルバニック電流はこれとよく似ています。

具体的には、身体の痛み、疲れ、不眠、イライラといった交感神経緊張状態として現れます。この状態を「ガルバニック電流症候群」と呼んでいます。

しかし、ほとんどの人はそれと気づかないまま、自律神経失調症や更年期障害と診断され、あるいは不快な症状をずっと抱えたままなのです。不快症状が続き、血流が悪くなると、身体は機能低下を引き起こします。口の中の金属が原因で身体の不調を起こすことは意外に多いのです。
口の中に溜まったガルバニック電流を放電してやると、びっくりするほど簡単に痛みや不快な症状から解放される。そういう事例を私は数多く見てきました。

この問題の対策としては、早めの検査と生体親和性のある材料による治療がまず挙げられますが、症状が出ていない場合でも、せめてこれ以上口の中に金属や人工物の異物を増やさないことが重要です。

可能な限り身体に優しい歯科治療を

以上、説明してきたように、口の中に入れる人工物は全身の状態に影響を与える危険性があります。だからといって、虫歯になってしまって何も人工物を入れることをしなければ、噛むことができないばかりか、余計に悪くなりますし、細菌感染がよりひどい状態になりますので、虫歯になってしまうと人工物を入れないといけないことには変わりません。

では、どうすればいいのでしょうか。

それは、治療に使用する薬品、材料は「生体親和性の高いものを使う」ということです。すべての条件を満たすものは自分の歯しかなく、どの材料にもよい点と悪い点がありますが、「なるべく無金属(ノンメタル)での治療をする」ということです。
また、「かみ合わせを重視してくれる歯科医院で治療する」ということです。かみ合わせの狂いは全身の不健康へつながってしまいます。とくに強度の強いセラミックスなどで治療するときは、かみ合わせはより重要になってきます。

はしもと歯科医院では、以上のような金属の危険性を理解し、ノンメタル治療を推進しています。大阪や東京で開かれる医科歯科合同の勉強会などにも参加し、全国各地の先生方とともにノンメタルの研究をしています。

できるだけ身体に安全な材料で歯の治療をしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

皆様の健康に対する考え方、そして予算のことも考慮されながらご自身にあった最適な詰め物・被せ物をお選びいただいています。

できるならば、すべての方に身体に優しい歯科治療を。

<参考例>